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串間市

(くしまし)

串間市は、宮崎県の最南端に位置する市です。串間市は美しい海岸線、歴史的建造物、野生動物との触れ合いが楽しめる場所として、多くの観光客を引き寄せています。また、農業や水産業も盛んで、地元の特産品が全国的に知られています。そんな串間市の観光名所や地域の魅力を紹介していきます。

串間市の観光スポット

串間神社

串間神社は、地元で崇敬を集める歴史ある神社です。厳かな雰囲気の中で、心静かに参拝できるこの神社は、古くから地域の守護神として人々に親しまれてきました。

旧吉松家住宅

串間市にある旧吉松家住宅は、2008年に重要文化財に指定された歴史的な建物です。この住宅は、江戸時代から明治時代にかけての豪商の邸宅として保存されており、当時の建築様式を今に伝えています。歴史を感じる建物は、訪れる人々に串間市の文化と伝統を伝える貴重なスポットです。

幸島

幸島(こうじま)は、野生のニホンザルが生息することで知られる島です。ここでは、サルが海水で芋を洗って食べるという珍しい行動が観察されており、動物行動学の研究者にとっても注目の場所です。また、訪れる観光客も自然の中でサルたちの姿を間近で楽しむことができます。

石波の海岸樹林

串間市の海岸線に広がる「石波の海岸樹林」は、豊かな緑と美しい海岸の景観が特徴です。自然が作り出した樹林と海のコントラストが見事で、散策や自然観察に最適なスポットです。

都井岬

串間市を代表する観光地である都井岬は、日南海岸国定公園の一部で、絶景が広がる岬です。ここでは、広大な草原と太平洋の眺望が楽しめ、特に朝日や夕日の美しさは格別です。

都井岬灯台

都井岬灯台は、日本の灯台50選にも選ばれる美しい灯台です。灯台からの眺めは絶景で、岬の壮大な風景と相まって訪れる人々を魅了します。歴史的な灯台と自然の景観が一体となったこの場所は、フォトスポットとしても人気です。

御崎馬とその繁殖地

都井岬は、天然記念物に指定されている「御崎馬」の生息地としても有名です。御崎馬は、岬の草原で自由に暮らす野生馬で、訪れる観光客が間近で見ることができる貴重な存在です。春には子馬が誕生し、その可愛らしい姿も楽しむことができます。

ソテツ自生地

都井岬には、特別天然記念物に指定されたソテツの自生地も広がっています。南国らしい植物が自生する風景は、自然の力強さと美しさを感じさせます。ソテツは耐久性の高い植物であり、岬の風土に適応して生き続けてきた歴史を持っています。

恋ヶ浦

恋ヶ浦は、サーフィンの名所として知られています。美しい波と静かな海岸線が魅力で、サーフィンを楽しむ人々にとって理想的な場所です。また、カップルにとってもロマンチックなスポットとして人気があります。

都井岬火まつり

毎年8月の第4金・土曜日に開催される「都井岬火まつり」は、地域の伝統的な祭りです。この祭りでは、炎を用いた大迫力の儀式や踊りが披露され、多くの観光客が訪れます。

都井大おどり

「都井大おどり」は、火まつりのメインイベントで、勇壮な舞いが観客を魅了します。伝統的な踊りは、地域の文化と歴史を象徴しており、地域住民と観光客が一体となって楽しむことができる瞬間です。

宮原柱松おどり

「宮原柱松おどり」も都井岬火まつりの重要な行事です。この踊りは、古くから伝わる地域の伝統舞踊で、観客を楽しませるだけでなく、地域の誇りとして大切に守られています。

ねたろうの神祭り

串間市で開催される「ねたろうの神祭り」は、ユニークな伝統行事です。この祭りでは、地元の伝説「ねたろう」をテーマにした神事が行われ、観光客にとっても興味深いイベントです。

もぐらもち

串間市の名物である「もぐらもち」は、伝統的な郷土菓子で、地元の人々に親しまれています。もちもちとした食感が特徴で、素朴な味わいが人気です。

西林院

串間市にある西林院は、戦国大名秋月種実の墓所として知られています。静寂の中に佇むこの寺院は、歴史を感じさせる場所であり、訪れる人々に心の安らぎを与えます。

串間温泉

串間温泉は、自然の中でリラクゼーションを楽しむことができる温泉施設です。温泉の効能とともに、ゆったりとした時間を過ごすことができるこの場所は、観光客にとって癒しのスポットです。

志布志湾大黒イルカランド

志布志湾大黒イルカランドは、イルカや海の生物と触れ合うことができるテーマパークです。家族連れやカップルに人気で、イルカとの触れ合い体験やショーが楽しめます。

串間市の特産品と産業

農業

串間市では、米、サツマイモ、キンカン、マンゴー、キュウリなどが栽培されています。特に「ヤマダイかんしょ」というブランド化が進んだサツマイモは、2018年に「地理的表示保護制度」に登録され、品質が保証された特産品として注目を浴びています。

水産業

串間市の水産業も盛んで、アジ、サバ、カツオ、マグロ、トビウオなどが近海漁業で水揚げされます。秋にはイセエビ漁が行われ、新鮮な魚介類が楽しめます。また、イワガキやカンパチ、ブリなどの養殖も行われており、「黒瀬ぶり」としてブランド化されています。串間市では、これらの地元産の魚を使った「串間活〆ぶりプリ丼」が提供されており、観光客にも大人気のメニューです。

酒造業

串間市には、松露酒造、幸蔵酒造、寿海酒造の 3つの酒造会社があり、焼酎を生産しています。これらの酒造会社では、伝統的な製法を守りながら、地元の食材を活かした高品質な焼酎を提供しています。

製麺業

串間市の川北製麺では、グルテンフリー麺の製造にも取り組んでおり、健康志向の消費者に向けた商品開発が進んでいます。

串間市の地理

串間市は宮崎県の最南端にあり、県都宮崎市の南南西約70kmの場所に位置しています。東部は日向灘、南部は志布志湾に面しており、海岸沿いは日南海岸国定公園に指定されています。この地域には、幸島や都井岬といった観光地が点在し、訪れる人々を魅了しています。また、市全体は丘陵地帯が多く、平坦な土地が少ないのが特徴です。

主な地形と自然

串間市は宮崎県の日南市や都城市、また鹿児島県の志布志市とも隣接しています。これにより、自然豊かな環境が広がり、様々なアウトドアアクティビティを楽しむことができます。

気候

串間市は、夏は暑く、黒潮の影響で冬も比較的温暖な気候です。そのため、冬季でも快適に観光を楽しむことができます。ただし、夏から秋にかけては台風が通りやすく、影響を受けやすい地域でもあります。

この温暖な気候を活かして、過去にはプロ野球チームの中日ドラゴンズが市内の串間市営球場で春季キャンプを行っていたこともありました。

串間市の歴史

室町時代の串間

串間は室町時代には野辺氏が支配していました。串間に地頭として派遣された野辺久盛は、在地豪族との戦いを制し、支配を確立しました。また、建武3年(1336年)には野辺盛忠が櫛間城を攻めるなど、地域の歴史に深く関わっています。

江戸時代の串間

江戸時代には高鍋藩領となり、飫肥藩や薩摩藩に挟まれた飛び地としての役割を果たしました。この時代、高鍋藩は串間の統治を強化するために、代官・郡代制度の上に「都合職」という役職を設けていました。また、古代中国の王が持っていたとされる玉璧が串間で発見された記録もあります。

近現代の串間

1954年(昭和29年)11月3日、南那珂郡の福島町、大束村、本城村、都井村、市木村が合併して串間市が発足しました。串間市は、その後も様々な歴史を経て現在に至っています。

まとめ

串間市は、美しい自然と豊かな歴史が融合した魅力的な観光都市です。都井岬の絶景や御崎馬との触れ合い、豊かな農産物や水産物を堪能できる特産品など、訪れる人々を魅了する多くのスポットが点在しています。串間市を訪れる際は、ぜひその自然の美しさと文化の深さに触れ、地域の特産品を味わってみてください。

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名称
串間市
(くしまし)

宮崎市・都城・日南

宮崎県