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高鍋大師

(たかなべ だいし)

高鍋大師は、宮崎県児湯郡高鍋町大字持田に位置する石像群で、地域の歴史や文化と深く結びついた名所です。ここでは、持田古墳群の霊を慰めるために作られた石像が数多く並び、その風景は訪れる人々に平和と静寂をもたらします。

高鍋大師の由来と歴史

高鍋大師の石像群は、町内で米穀店を営んでいた岩岡保吉という人物によって建立されました。岩岡保吉は、29歳の時に四国八十八箇所巡礼の旅に出た際、持田古墳群での相次ぐ盗掘に心を痛め、この古墳群の霊を慰めるために石像を建てることを決意しました。43歳の時には古墳群近くの土地を購入し、整地作業を開始しました。

その後、大分県から石工仏師を招聘し、自ら彫刻技術を習得しました。彼は八十八箇所仏を完成させた後も彫像作りを続け、生涯で刻んだ石像は700体以上にも及びます。その中には6メートルを超える巨大な石像も含まれています。

石像のデザインと魅力

岩岡保吉が制作した石像は、プロの仏師が手がけたものではないため、直線的なデザインが特徴的です。しかし、この素朴なデザインが逆に「どこか愛嬌が感じられる」として、多くの観光客に親しまれています。石像の中には、仏像だけでなく水戸黄門助さん・格さんの像も存在し、ユニークな石像群が訪れる人々を楽しませています。

高鍋大師の絶景と周辺整備

高鍋大師のある場所は、町の丘陵地に位置しており、日向灘を一望できる絶景スポットとしても知られています。晴れた日には、美しい海の景色と共に、壮大な石像群を楽しむことができます。

さらに、町では現在、高鍋大師周辺を整備し、観光スポットとしての魅力を高める計画が進行中です。福島市の花見山公園をモデルとした憩いの場所を設け、訪れる人々が自然と触れ合いながらリラックスできる環境作りが進められています。

「たか鍋大使くん」と高鍋大師の関係

高鍋町の商工会議所が制作したゆるキャラ「たか鍋大使くん」は、高鍋大師の石像の中でも特に有名な「十一面くわんのん」をモチーフとしています。このキャラクターは町の観光やイベントで活躍しており、高鍋大師の存在を広く周知する役割も担っています。

高鍋大師の利用情報

高鍋大師は観光スポットとして自由に訪れることができ、拝観料も無料です。また、拝観時間も自由で、いつでも訪れることができます。

アクセス情報

高鍋大師へは、以下の方法でアクセスが可能です。

また、駐車場も完備されているため、マイカーでの訪問も可能です。

周辺観光地

高鍋大師の近くには持田古墳群高鍋町歴史総合資料館など、歴史や文化に触れることのできる観光スポットが点在しています。これらの場所も合わせて訪れることで、さらに充実した旅を楽しむことができます。

まとめ

高鍋大師は、岩岡保吉という人物の強い信念と努力によって築かれた、宮崎県高鍋町の貴重な文化遺産です。素朴でありながらも愛嬌のある石像群や美しい景色は、多くの人々に癒しと感動を与え続けています。これからも、高鍋大師は地域の魅力を発信する重要な観光地として、さらに発展していくことでしょう。

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高鍋大師
(たかなべ だいし)

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