湯之元温泉は、宮崎県西諸県郡高原町蒲牟田(旧国日向国)に位置する、歴史ある温泉です。高原町の自然豊かな環境の中にあり、地元の人々だけでなく、遠方からも多くの訪問者が集まります。
湯之元温泉の歴史は1784年(天明4年)に遡ります。天明の大飢饉の際、農民であった永田延寿院法院が開田事業を進めていた時、偶然にも温泉地に流れる小川のそばで源泉を発見しました。この発見がきっかけとなり、湯之元温泉は開湯されました。
江戸時代には、薩摩藩の家老も湯治のためにこの地を訪れていたという記録が残っています。温泉は治療や癒しの場として、当時の藩士たちにも愛用されていました。
明治時代に入ると、永田延寿院法院から数えて五代目の定作の妻ムメが、温泉地を現在の形に近いものへと改修しました。この時期には湯治場としての利用が活発化し、多くの人々が訪れるようになりました。昭和の半ばまで、伝統的な湯治場の風景が広がっていました。
湯之元温泉の泉質は、冷鉱泉の一種である炭酸水素塩泉です。この温泉は、二酸化炭素、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムを豊富に含んでおり、特に炭酸ガス成分が1300ppm以上と非常に高濃度です。日本では珍しい高濃度の炭酸泉で、湯之元温泉の特長の一つとなっています。
湯之元温泉は、以下のような効能が期待されています:
※注: 効能はその効果を万人に保証するものではありません。
湯之元温泉の周辺には、自然豊かな御池が広がっており、ヤイロチョウが訪れることでも知られています。手つかずの自然が残されており、訪れる人々に癒しを与えています。
また、神話に登場する日本の神々が国土計画を行ったと伝えられる宮之宇都も近くにあります。古代からの伝承が息づくこの地は、歴史と自然が交錯する神秘的な場所です。
湯之元温泉へは、宮崎自動車道高原インターチェンジから車で約10分の距離にあります。車でのアクセスが便利で、観光の際には立ち寄りやすい場所です。
湯之元温泉の入浴時間は以下の通りです:
源泉名: 湯之元温泉
泉質: 炭酸水素塩冷鉱泉(含二酸化炭素マグネシウム・ナトリウム・カルシウム)
源泉温度: 21.6℃
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚炎
慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)
腎臓病、高血圧、その他一般にむくみのあるもの