宮崎県日南市に位置する「サンメッセ日南」は、日南海岸を見下ろす小高い丘の上にあり、観光地として国内外から注目を集めています。その象徴となるのは、イースター島の長老会から正式な許可を得て復元された7体の巨大なモアイ像です。これらのモアイ像は、イースター島の「アフ・アキビ」に基づいて忠実に再現されており、訪れる人々を圧倒するその姿と背景には、深い歴史と友情の物語があります。
サンメッセ日南に立つ7体のモアイ像（アフ・アキビ）は、1992年から3年にわたって日本の修復チームがイースター島で行った修復活動の成果を受けて、ラパヌイ（イースター島）の長老会から世界で初めて許可されたものです。モアイ像は高さ5.5メートル、重さは1体あたり18〜20トンという巨体で、広大な太平洋を背に立つ姿は圧巻です。
このモアイ像の復元には、かつてのイースター島の歴史が深く関わっています。イースター島では、食糧難や部族間の戦争によって、無数のモアイが引き倒されてしまいました。しかし、日本の修復チームが倒れていたモアイ像を立ち上げたことで、イースター島の人々は友情の証として、サンメッセ日南にモアイ像を復元することを許可しました。この復元活動は、自然と人間の共存の大切さを象徴しています。
サンメッセ日南では、これらの巨大なモアイ像に近づいてその迫力を体感することができます。モアイの間に立ったり、触れたりすることができるため、訪れる人々にとっては貴重な体験となります。また、青い空と海を背景にモアイ像を眺めると、その壮大なスケールがより一層引き立ちます。
モアイ像だけでなく、サンメッセ日南には「世界昆虫館」という施設もあり、ここでは世界各国の珍しい昆虫や蝶が展示されています。多種多様な昆虫を見ることで、自然の不思議や生態系の大切さに触れることができます。
サンメッセ日南は、ユネスコ本部から認可を受けた43枚の世界遺産展示パネルも特徴の一つです。これらのパネルでは、世界中の貴重な文化財や自然遺産についての情報が紹介されており、訪れる人々に地球規模での歴史や文化に触れる機会を提供しています。
サンメッセ日南のもう一つの見どころは、広大な敷地に描かれた「蝶の地上絵」です。空から見ると大きな蝶が描かれている様子がはっきりと分かり、その芸術的な美しさが際立ちます。これは、自然と芸術が融合したサンメッセ日南の象徴ともいえる作品です。
サンメッセ日南には、映える写真が撮れるスポットが数多く点在しています。特に「海に向かって飛び出すブランコ」は人気の場所で、まるで空や海に吸い込まれるような不思議な感覚を味わいながら、絶景の中で記念写真を撮ることができます。また、カラフルな7色の「ヴォワイアン像」も訪れる人々に大好評で、いろんな角度やポーズで撮影することでユニークな写真を楽しめます。
サンメッセ日南の敷地は非常に広大で、ゆっくりと散策するのも良いですが、普通免許があれば利用できるレンタルカートを使って園内を巡るのもおすすめです。丘の上に位置しているため、カートに乗ってのんびりと園内を移動しながら、さまざまな見どころを効率よく楽しむことができます。
サンメッセ日南を訪れた際は、ぜひ「南洋レストランnoa・noa」での食事も楽しんでください。このレストランでは、南国風の料理を提供しており、季節ごとに限定メニューも楽しむことができます。美しい景色を眺めながら、地元の食材を使った料理を堪能できるこのレストランは、観光の合間にリフレッシュできる絶好の場所です。
サンメッセ日南は、単なる観光地ではなく、宮崎県日南の豊かな自然と文化が融合した場所です。モアイ像を通して感じるイースター島との友情や、世界昆虫館で触れる自然の多様性、そしてユネスコ展示パネルで学ぶ世界の遺産は、訪れる人々に深い感動を与えます。また、日南の地に息づく大自然のエネルギーを感じながら、リラックスして過ごせるこの場所は、心と体の癒しにも最適です。
サンメッセ日南では、広がる海、山、そして風や木々のざわめきなど、自然の恩恵を存分に感じることができます。この地が持つ大自然のパワーを全身で体感し、日常の喧騒を忘れてリフレッシュすることができるでしょう。
サンメッセ日南は、モアイ像だけでなく、豊富な見どころと体験が待っている魅力的な観光地です。イースター島との歴史的なつながりや、自然と文化の融合が見事に表現されたこの場所では、訪れる人々がさまざまな発見を楽しむことができます。広大な敷地で心地よい風を感じながら、ゆっくりとした時間を過ごし、宮崎の大自然のエネルギーを感じてみてください。