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都井岬灯台

(とい みさき とうだい)

都井岬灯台は、宮崎県串間市に位置する都井岬の断崖上に立つ白色の大型灯台です。この灯台は標高240メートルの位置にあり、「日本の灯台50選」にも選ばれています。都井岬灯台は、日南海岸国定公園の最南端に位置し、美しい風景が広がる名所です。

歴史

都井岬灯台は、1929年(昭和4年)5月16日に起工し、同年12月22日に完成して初めて点灯されました。当初は、国産の第1等単閃光レンズを使用し、灯籠には関東大震災で大破した横浜の試験灯台のものを再利用しました。光源には、1,300カンデラの石油ランプが使用されました。

戦争と復旧

1944年(昭和19年)7月に電化されましたが、翌年1945年(昭和20年)7月には太平洋戦争中の空襲により灯室が大破しました。戦後、1950年(昭和25年)1月1日に復旧工事が完了し、第3等大型フレネル式レンズに変更されました。しかし、同年9月13日に上陸した台風29号(キジア台風)により再び灯籠が大破しました。その後、1951年(昭和26年)5月に復旧されましたが、当初のコンクリート造りの灯塔のみが残されました。

近年の出来事

2000年(平成12年)3月に「都井岬灯台展示資料室」が開設され、灯台の歴史や機能について学ぶことができるようになりました。また、2016年(平成28年)9月には、船舶気象通報(灯台放送)業務およびディファレンシャルGPS局の気象テキストメッセージの送信が廃止されました。さらに、2019年(平成31年)3月にはディファレンシャルGPS局そのものも廃止されました。

文化財としての登録

2019年(平成31年)3月29日、都井岬灯台は国の登録有形文化財に登録されました。これは、串間市で旧吉松家住宅に続いて2件目の登録となります。

付属施設

都井岬灯台には、以下の付属施設が存在しましたが、一部は廃止されています。

一般公開

都井岬灯台は一般公開されており、中学生以上は300円で見学することができます(小人は無料)。灯台の上まで登ることができ、太平洋を一望できる絶景スポットとして人気です。北側には日南海岸の美しい景観が広がり、天気が良ければ内之浦のロケット基地や種子島まで望むことができます。

灯台資料展示室

併設されている「都井岬灯台展示資料室」では、この灯台の歴史やその役割について学ぶことができ、灯台レンズなどの貴重な資料が多数展示されています。

都井岬灯台は、美しい景観と歴史的価値を兼ね備えた宮崎県の代表的な灯台です。訪れることで、その壮大な風景と灯台の歴史に触れることができるため、観光客にとっても人気のスポットとなっています。

Information

名称
都井岬灯台
(とい みさき とうだい)

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