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日向市

(ひゅうがし)

日向市は、宮崎県の北東部に位置し、豊かな自然と歴史的な文化財が魅力の観光地です。日向灘に面したこの市は、細島港という天然の良港に恵まれており、古くから県のゲートウェイとして重要な役割を果たしてきました。県内有数の工業地帯でもありながら、多くの観光名所や自然スポット、歴史的建造物が点在しています。

日向市の観光名所

歴史と文化を感じる名所・旧跡

妙国寺庭園

妙国寺庭園は、日向市の代表的な歴史的観光スポットです。この美しい庭園は、国の名勝に指定されており、四季折々の風景が楽しめます。鎌倉時代に創建された妙国寺は、長い歴史を持つ日蓮宗の寺院で、古くから信仰の対象とされてきました。庭園内には歴史を感じる石碑や、風情ある池や木々が配置されており、訪れる人々に静寂と安らぎを与えてくれます。

願いが叶うクルスの海

「クルスの海」は、ポルトガル語で「十字」を意味し、海岸の形状が自然に十字の形をしていることからその名が付けられました。この場所は、恋愛成就や願いが叶うとされ、多くの観光客が訪れるパワースポットです。波が岩にぶつかり、形成される十字の模様は壮観で、見る者に感動を与えます。特に夕日の時間帯には、絶景が広がります。

大御神社

日向市にある大御神社(おおみじんじゃ)は、国の登録有形文化財に指定されている歴史ある神社です。この神社は、黒田藩の家臣たちが守り続けてきたという由緒正しい神社で、現在でも多くの参拝者が訪れています。境内には荘厳な社殿や、美しい自然が広がり、心を清めることができる場所として人気です。また、境内に建つ古い木々は、歴史と自然が調和した神聖な雰囲気を醸し出しています。

美々津の町並み

美々津(みみつ)は、かつて海運業で栄えた町で、その歴史的な町並みが現在でも保存されています。この地域は重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、江戸時代から続く伝統的な建物が立ち並び、訪れる人々に昔ながらの風情を感じさせます。古き良き日本の町並みを散策しながら、歴史に思いを馳せることができる貴重な観光スポットです。

その他の歴史的スポット

日向市には他にも数多くの歴史的名所があります。たとえば、観音滝は自然の美しさと静けさが魅力の場所で、リラックスしたい旅行者に最適です。日知屋城跡は、中世の城跡であり、戦国時代の歴史に触れることができます。また、牧水生家・坪谷川は、歌人・若山牧水の生誕地で、彼の詩に触れながら自然豊かな風景を楽しむことができます。

日向市の祭事・催事

日向市では、年間を通して多彩な祭事や催事が行われています。地元の伝統や文化に触れることができるこれらのイベントは、観光客にも大変人気です。ここでは、特に注目すべき祭事を紹介します。

日向ひょっとこ夏祭り

日向ひょっとこ夏祭りは、毎年夏に開催されるユニークなイベントで、全国から多くの観光客が訪れます。ひょっとこのお面をかぶった踊り手たちが町を練り歩き、ユーモラスで活気ある雰囲気が街中に広がります。この祭りは、地元の文化を感じるとともに、参加者自身も楽しむことができる非常に魅力的なイベントです。

産業・商業まつり

産業・商業まつりは、地元の産業や商業の発展を祝うイベントです。地元の特産品や工芸品が展示・販売され、訪れた観光客は日向市の魅力的な製品を手に入れることができます。近年は未開催の年もありますが、再開が期待されています。

その他の祭事

他にも、日向はまぐり碁石まつり細島みなと祭り細島的矢祭など、日向市ならではの文化が息づく祭りが数多くあります。特に、牧水祭は若山牧水を讃えるイベントで、毎年9月に行われ、多くの文学ファンが集います。

自然とレジャーを楽しむスポット

日向市には、豊かな自然とレジャー施設が数多くあります。美しいビーチや公園、温泉施設は、リフレッシュしたい観光客にとって最適な場所です。

お倉ヶ浜海水浴場

お倉ヶ浜海水浴場は、日本の渚100選に選ばれた美しい海岸で、夏には多くの家族連れや観光客が訪れます。白い砂浜と澄んだ海は、海水浴やサーフィンを楽しむのに最適で、ビーチの周辺には飲食店やショップも充実しています。さらに、広々としたキャンプ場も併設されており、アウトドアを満喫することができます。

日向サンパークと温泉施設

日向サンパークは、市内屈指のレジャー施設で、広々とした公園や運動施設、キャンプ場が整備されています。特に人気なのが、日向サンパーク温泉 お舟出の湯で、温泉に浸かりながら美しい海の景色を楽しむことができます。自然の中でリラックスしたい旅行者には、最適のスポットです。

金ヶ浜海水浴場

金ヶ浜海水浴場は、サーフィンのメッカとして知られており、国内外から多くのサーファーが訪れます。ビーチ沿いには、サーフショップやカフェがあり、観光客も気軽に海辺での時間を楽しむことができます。また、このエリアは美しい日の出を見ることができるスポットとしても有名です。

日向市の名産品と工芸品

日向市は、美しい自然や豊かな歴史だけでなく、魅力的な名産品や工芸品の産地としても知られています。ここでは、日向市の代表的な特産品をご紹介します。

平兵衛酢

平兵衛酢(へべす)は、日向市の特産品で、酸味がまろやかな柑橘類です。ヘルシーで爽やかな風味が特徴で、刺身や冷奴、サラダなど、様々な料理に使用されます。地元では人気の調味料として親しまれており、観光客のお土産にも最適です。

御船出だんご

御船出だんごは、日向市の伝統的なお菓子で、もちもちとした食感とほんのり甘い味わいが特徴です。昔から地元の人々に親しまれてきたこの和菓子は、観光客にも人気が高く、お土産としても喜ばれます。

工芸品と天然樟脳

日向市は、伝統的な工芸品の産地でもあります。特に、はまぐり碁石美々津手漉き和紙は、その繊細な技術と美しさで有名です。また、天然樟脳も日向市の特産品で、昔ながらの製法で作られたこの製品は、香りと防虫効果が評価されています。

地理

日向市は日向灘に面し、細島港という天然の良港に恵まれています。市内には米の山、尾鈴山といった山々や、小丸川、耳川、塩見川、石並川などの河川があります。温暖な気候で降水量が多く、日照時間も全国トップクラスです。また、台風の影響を受けやすく、しばしば大きな被害が発生することもあります。

歴史

日向市は豊かな歴史を持つ地域であり、特に江戸時代や明治時代に重要な役割を果たしてきました。市内の主要な歴史的出来事としては、耳川の戦い(1578年)、延岡藩の支配下から天領へ移行したこと(1692年)などがあります。また、昭和天皇の戦後巡幸(1949年)もこの地で行われました。

市の発展

1951年に富島町と岩脇村が合併して日向市が誕生しました。その後、1955年に美々津町を編入し、市の領域が拡大しました。1964年には延岡市とともに新産業都市に指定され、日向市は宮崎県内でも有数の工業都市として発展を遂げています。

観光名所

馬ヶ背

馬ヶ背は日向市を代表する観光名所の一つで、断崖絶壁が織りなす雄大な景観が特徴です。日本の名勝に指定されており、観光客に人気のスポットです。大自然のパノラマを堪能することができ、特に夕日の美しさは圧巻です。

細島港

細島港は、古くから日向市の重要な港として機能してきました。現在も物流や漁業の拠点として活躍しています。港周辺には新鮮な魚介類を楽しめる市場や飲食店もあり、観光客にとっても魅力的な場所です。

迎洋園

迎洋園は、昭和初期に設立されたツツジの名所です。福岡県久留米市から移住してきた綾部市太がツツジを植え、現在では多くの人々が訪れる観光スポットとなっています。春には色とりどりのツツジが咲き誇り、訪れる人々を楽しませています。

文化施設

日向市文化センター

日向市文化センターは、1990年に完成した文化施設で、市民の芸術・文化活動の拠点となっています。コンサートや演劇、各種イベントが開催され、多くの人々に利用されています。

日向市立図書館

1997年に移転した日向市立図書館は、地域の学びの場として機能しています。静かで落ち着いた環境で、さまざまなジャンルの書籍を楽しむことができます。

交通

日向市駅

日向市駅は、宮崎県の主要な鉄道駅の一つであり、日豊本線の重要な拠点です。1963年に富高駅から日向市駅に改称され、その後の高架化によりアクセスの利便性が向上しました。

東九州自動車道

東九州自動車道が市内を通り、門川ICから日向IC間、日向ICから都農IC間が開通しているため、宮崎市とのアクセスも良好です。これにより、観光客の来訪も増加しています。

今後の展望

日向市は、その自然と歴史を活かしながら、観光産業のさらなる発展を目指しています。災害に強い街づくりや、地域の魅力を発信する取り組みも積極的に行われており、将来的には更なる発展が期待されます。

Information

名称
日向市
(ひゅうがし)

高千穂・延岡・日向

宮崎県