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延岡市

(のべおかし)

延岡市は、宮崎県北部に位置し、同地域の中心都市としての役割を果たしています。戦前から宮崎県内でも有数の工業都市であり、旭化成の創業地として、企業城下町として栄えてきました。また、豊かな自然と歴史的な観光地が数多く存在し、訪れる人々に多様な魅力を提供しています。

延岡市の地理と自然の魅力

延岡市は、東は日向灘に面し、山々に囲まれた地域です。五ヶ瀬川、大瀬川、祝子川、北川など多くの河川が市内を流れ、その水郷としての風景は訪れる人々に癒しを提供します。また、延岡市東部の海岸は日豊海岸国定公園に指定されており、豊かな自然環境が守られています。さらに、北西部は祖母傾国定公園に属し、登山やハイキングを楽しむ観光客に人気です。

代表的な山々と河川

延岡市には多くの美しい山々があり、その中でも大崩山(1644m)や行縢山(830m)は特に人気の高い登山スポットです。また、愛宕山(251m)は市内から手軽に登ることができ、頂上からは延岡市全景を一望できます。河川では、五ヶ瀬川が市内を流れ、川沿いの景色や川釣りなど、自然と触れ合うアクティビティが楽しめます。

延岡市の観光スポット

延岡市には、豊かな自然や歴史的な名所が点在しています。代表的な観光スポットとして、日豊海岸国定公園や祖母傾国定公園の美しい景観が楽しめます。また、延岡城址や千人殺しの石垣など、歴史的な観光地も訪れる価値があります。

1. 名所・旧跡

大崩山(おおくえやま)

延岡市に位置する大崩山は、その美しい自然景観が魅力です。山登りやトレッキングが楽しめるスポットとして人気があり、訪れる人々に雄大な自然の息吹を感じさせます。

島浦島

島浦島は、豊かな自然に囲まれた小さな島です。釣りやハイキング、自然観察などのアクティビティが充実しており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

延岡植物園

延岡植物園は、多種多様な植物が展示されている施設で、季節ごとに異なる花々が楽しめます。特に春から夏にかけては色とりどりの花が咲き乱れ、訪れる人々を魅了します。

今山大師

今山大師は、延岡市を代表する歴史的な名所の一つで、多くの参拝客が訪れます。境内には美しい庭園が広がり、落ち着いた雰囲気の中で心を癒すことができます。

延岡城跡(城山公園)

延岡城跡は、城山公園として整備されており、日本の歴史公園100選にも選ばれています。歴史を感じる石垣や城郭跡を巡りながら、かつての城下町の風景を思い起こすことができます。

2. 自然が魅力のスポット

行縢山・行縢の滝(むかばきのたき)

行縢山(むかばきやま)は、自然豊かな山であり、山頂からは絶景を望むことができます。特に行縢の滝は日本の滝百選にも選ばれており、その美しさは圧巻です。

愛宕山(あたごやま)

愛宕山は日本の夜景100選に選ばれるほどの美しい夜景が楽しめるスポットで、デートや家族での夜景観賞にぴったりの場所です。日本夜景遺産や「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれており、四季折々の風景が楽しめます。

祝子川渓谷(ほうりがわけいこく)

祝子川渓谷は「21世紀に残したい日本の自然100選」に選ばれた、自然の魅力が詰まった場所です。渓谷の清流や美しい森林は訪れる人々に深い感動を与え、キャンプやハイキングなどアウトドアレジャーにも最適です。

ホタルの館・川舟の館

ホタルの館では、夏の夜に幻想的なホタルの光が楽しめます。ホタルが舞う様子は訪れた人々に深い感動を与え、特にファミリーやカップルに人気のスポットです。

南北浦海岸(日豊海岸国定公園)

南北浦海岸は、日豊海岸国定公園の一部で、美しい海岸線が広がっています。海水浴や釣り、マリンスポーツが楽しめ、自然と触れ合う時間を過ごすことができます。

3. 文化施設と歴史の魅力

延岡総合文化センター

延岡総合文化センターは、地域の文化活動を支える施設です。コンサートや演劇、展示会などが定期的に開催されており、地域住民や観光客に文化的な楽しみを提供しています。

延岡城・内藤記念博物館

延岡城の歴史を学ぶことができる内藤記念博物館では、延岡藩の歴史や文化に関する貴重な展示が行われています。歴史好きにはたまらない場所です。

野口遵記念館

野口遵記念館は、延岡市出身の実業家である野口遵を記念した施設です。彼の功績や延岡市の産業発展に貢献した歴史について学ぶことができます。

4. レジャー施設でアクティブな楽しみを

ヘルストピア延岡

ヘルストピア延岡は、温泉やプール、フィットネスなどが楽しめる健康増進施設です。家族連れや友人同士で訪れて、リフレッシュするのに最適なスポットです。

須美江家族旅行村(ビーチの森すみえ)

須美江家族旅行村は、家族で楽しめるアクティビティが充実しており、ビーチの森すみえでは自然と触れ合いながらアウトドアを楽しむことができます。

ETOランド速日の峰

ETOランド速日の峰は、アスレチックやキャンプ場、ゴルフコースなどが揃った総合レジャー施設です。子どもから大人まで楽しめるレジャースポットです。

下阿蘇海水浴場

九州で唯一「快水浴場百選特選」に選ばれた下阿蘇海水浴場は、美しいビーチと清らかな海水が魅力です。夏のレジャーシーズンには多くの人で賑わいます。

5. 伝統行事と文化イベント

今山十日えびす

毎年2月10日から11日にかけて開催される今山十日えびすは、延岡市の代表的な伝統行事の一つです。商売繁盛や家内安全を祈願するこの祭りには、多くの参拝者が訪れます。

延岡大師祭

延岡大師祭は、4月に開催される大規模な祭りで、地域の人々や観光客が一堂に会して賑わいます。歴史ある神事やパレードが行われ、街全体が祭り一色に染まります。

城山鐘祭り

毎年6月10日に開催される城山鐘祭りでは、延岡城址での鐘つきが行われ、歴史と伝統を感じることができます。この祭りは、地域の人々にとっても重要な文化行事です。

6. 特産品と美食の楽しみ

延岡市は、美しい自然に恵まれ、特産品も豊富です。特に鮎やメヒカリといった海産物は、地元で採れた新鮮なものが堪能できます。また、チキン南蛮や北川牛といった地元グルメも訪れる観光客に人気です。

のぼりざる

延岡市の工芸品として知られる「のぼりざる」は、昭和43年の年賀切手にも使用された伝統的な工芸品です。地元の職人が丹念に作り上げた作品は、観光客にお土産として人気があります。

延岡市は、豊かな自然と歴史、そして文化が融合した魅力的な観光地です。美しい風景や歴史的な名所、そして地域に根付く伝統行事を堪能しながら、心癒されるひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。

延岡市の気候と自然災害

延岡市の気候は温暖であり、夏の最高気温は38.5℃(2004年7月30日)、冬の最低気温は−7.0℃(1976年1月24日)を記録しています。台風や大雨の影響で大規模な災害が発生することもあり、特に2006年9月17日の台風13号による竜巻は多くの死傷者を出しました。

延岡市の歴史

延岡市の歴史は平安時代にまでさかのぼります。中世には、縣(あがた)地域が支配され、1578年に土持親成が大友宗麟に敗れ、縣土持氏の支配が終わりました。その後、豊臣秀吉の九州征伐により、1587年に高橋元種が延岡藩に入封し、延岡城(縣城)が築かれました。城下町としての発展が進み、近世には有馬氏が延岡の発展に寄与しました。

延岡城と内藤氏

延岡城は、江戸時代には延岡藩の中心として機能し、城下町として栄えました。明治時代になると、宮崎県が設置され、延岡は旧城下町としての特徴を残しつつ、近代化が進みました。内藤氏は特権を公共化し、銅山や電源開発に貢献することで近代延岡の基礎を築きました。

延岡市の産業と経済発展

1923年に野口遵が日本窒素肥料(現チッソ)の工場を建設したことを契機に、延岡市は宮崎県内でも有数の工業都市へと発展しました。その後、旭化成が工場を構え、延岡は「企業城下町」として経済成長を遂げました。昭和時代には、人口が急増し、1939年には約9万人を数える都市へと発展しました。

戦後の発展と変化

第二次世界大戦後、日窒コンツェルンの解体に伴い、旭化成が延岡の工場を引き継ぎ、再出発を果たしました。しかし、経済の中心が次第に他地域へ移るにつれて、延岡の比重は徐々に小さくなり、1982年以降、人口は減少傾向にあります。それでも、東九州自動車道の延伸により、他都市との連携が強化され、工業団地への企業誘致が進んでいます。

今後の延岡市の発展

延岡市は、今後も交通の利便性向上や企業誘致を通じて、さらなる発展を目指しています。豊かな自然と歴史、工業都市としての伝統を活かし、観光地としての魅力を高めていくことが期待されています。

Information

名称
延岡市
(のべおかし)

高千穂・延岡・日向

宮崎県