宮崎県日向市細島に位置する馬ヶ背は、日向岬の先端にある景勝地であり、日豊海岸国定公園の南端に位置しています。その壮大な自然美と雄大な断崖絶壁が特徴で、多くの観光客が訪れる名所となっています。
馬ヶ背は、太平洋の水平線を一望できる絶景スポットです。特に、日向岬馬ヶ背観光案内所(馬ヶ背茶屋)に隣接する駐車場から遊歩道が整備されており、徒歩およそ6〜7分で突端に到達します。細島灯台側のルートからは約12〜13分で訪れることができます。馬ヶ背の突端へ向かう途中の展望台からは、高さ70メートルにも及ぶ柱状節理の断崖絶壁が目の前に広がります。その雄大な景観は訪れる人々を圧倒します。
馬ヶ背の断崖絶壁は、約1500万年前に海底火山の噴火により形成されたと考えられています。火山活動によって隆起した地形が、流れ出た溶岩が冷え固まった後、長い年月をかけて波に浸食されて現在の形状に至りました。この柱状節理は、国内最大級の規模を誇り、溶結凝灰岩としての地質学的価値も非常に高いものです。2018年2月13日には、日向岬の柱状節理が国指定天然記念物に認定され、その独特な地形美が評価されています。
馬ヶ背は日向市街地からのアクセスも良好で、週末や観光シーズンには多くの人々で賑わいます。近くには「願いが叶うクルスの海」や「細島灯台」といった他の観光スポットもあり、訪れる際には併せて楽しむことができます。また、馬ヶ背周辺には遊歩道が整備されており、自然の中でリフレッシュしながら景観を楽しむことができます。
馬ヶ背という地名は、断崖絶壁の岩肌が盛り上がり、その形が「馬の背中」に似ていることから名付けられたと言われています。この独特な形状が馬ヶ背の特徴であり、多くの人々に親しまれています。
馬ヶ背周辺には、多種多様な植物が自生しており、その豊かな自然も観光の魅力の一つです。特に目立つのが、ココス(ブラジルヤシ)やモチノキ、マテバシイなどの樹木です。また、シャリンバイやハマヒサカキ、クロガネモチといった植物も見られ、南国の風情を感じさせます。
馬ヶ背周辺では、季節ごとに美しい花々が咲き誇ります。特に秋にはツワブキやハマカンゾウといった群生花が見られ、訪れる人々の目を楽しませます。これらの植物は、海岸沿いの自然環境に適応し、豊かな生態系を育んでいます。
馬ヶ背へのアクセスは非常に便利です。九州旅客鉄道(日向市駅)から宮崎交通バス「イオンタウン日向」に乗り、所要時間約8分で到着します。その後、徒歩で約50分の道のりを進むと馬ヶ背に到着します。また、車でのアクセスも良好で、東九州自動車道の日向ICからは約15分、日向市駅からも車で約15分の距離に位置しています。さらに、「願いが叶うクルスの海」から車で約3分の場所にあり、観光スポットを効率的に巡ることができます。
馬ヶ背の周辺には、他にも魅力的な観光地が点在しています。特に有名なのは、「願いが叶うクルスの海」です。ここでは、海に浮かぶ十字に裂けた岩場が特徴的で、その美しい景観が願いを叶えるとされています。また、「細島灯台」や馬ヶ背観光案内所(馬ヶ背茶屋)も併せて訪れることができ、充実した観光が楽しめます。
馬ヶ背は、宮崎県日向市にある絶景スポットとして、豊かな自然と地質学的価値を兼ね備えた観光地です。柱状節理の断崖絶壁や広がる太平洋の景色は訪れる人々を圧倒し、その雄大さを感じさせます。アクセスの良さと周辺観光地の充実もあり、日向岬全体を満喫することができるでしょう。ぜひ、宮崎県を訪れた際には、この素晴らしい自然美を体感してみてください。